121028 学習発表会が終わった〜その1〜

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    学習発表会が終わった。

    わたしが担任しているのは第6学年。
    わたしが住む地域の学習発表会の内容は学芸である。学年ごとに体育館の舞台上でステージ発表。第6学年は最後(トリ)。そして劇というのがまぁ、なんとなくの「決まり」である。

    さて、何をするか。
    子どもたちに進め方や練習を任せるにしても、アウトラインを作っておいてあげないと与えられた時間に子どもたちが満足するような劇ができるはずがない。

    夏休み中から、ぼんやりと考えていたが、決まったのは8月25日。第29回東北青年塾に向かう自動車の中だった。この日、わたしは同僚で同学年を組むtakefumieさんが運転する自動車の助手席に座り、仙台市青年文化センターへ向かっていた。

    約1時間30分の行程。わたしは、野口英世を劇でやってみようかとか、劇ではなく思い切り「総合の学習の時間」で調べたことをプレゼンするような(今までにない斬新なもの)にしてみようかとか思っていた。それを隣のtakefumieさんに素直に話していた。わたしが今、すごくラッキーなのは自分の考えていることを本音で語れる同僚と同じ学年を組んでいることだ。もちろん、キャラクターが違うし(わたしはいい加減でふざけていて、親父ギャグの連発。takefumieさんはまじめで実直、子どもたちを包み込む大きな心を持っていてユーモア心がある)、お互いそれぞれにやりたいことをやるタイプなので、同じようなことを話していても授業スタイルが異なる。でも、根っこは同じ。だから、お互い思ったことを話し、受け入れ、新しい提案ができる。
    このときも、takefumieさんの宿泊学習に結びつけたように結びつけたいとか東日本大震災のこととかいろいろと語っていた。

    東日本大震災のことを取り上げるにしても、まだまだ現在進行形である。これを過去のものとして語ることはできないし、まだ語るべき時ではない。そんなとき、ひらめいた。だったら、過去に起きたことで語ることができるものを取り上げて、今と比較したり、それらを参考にして前に進んでいこうとするような話に持って行くことはできないかと。
    もともと、日本は災害の多い国だったわけで、参考にすべきものがあるだろうと思った。

    すぐに、思いつくのは阪神淡路大震災である。しかし、しばらくたつけれども、わたしの中では語ることができないし、語るべきエピソードが見当たらない。

    そんなとき、ピピピとひらめいた。
    東日本大震災がおきた数ヶ月後、わたしは何気なくNHK-BSを見ていたとき、濱口梧陵という人を特集していたことを思い出したのだ。江戸時代末期の人である。あっ、この人ならいける!
    そう思った。
    まずは、そのとき放映されていたNHK-BSの番組録画を手に入れた。東日本大震災と照らし合わせるように作られていて、濱口梧陵さんの偉大さをしっかり伝えていた。よし、これを子どもたちに見せよう。

    BS歴史館「復興のカギは民にあり〜幕末・安政の大地震に立ち向かった男〜」

    他に、本だ。
    Amazonで検索。何冊か出てくる。すぐに購入。




    ここでいろいろとわたしにとっては新事実が判明する。
    濱口梧陵さんのエピソードが小泉八雲(ラフカディオハーン)の「稲村の火」という名前の本になって出版されていたということ。
    この「稲村の火」は濱口梧陵さんをモデルにしてはいるが、濱口梧陵さんの伝記ではなく、小泉八雲の創作になっている。例えば、主人公の名前が違う。また、年齢も実際の濱口梧陵は35歳前後の時に地震にあっているのだが、小泉八雲のお話では老人になっている。しかし、お話になっているだけあって、しっかり山場(クライマックス)が意識されて作られている。劇の脚本を作っていくのに参考になりそうだ。
    絵本を買って子どもたちにいつでも読んでもらうようにしよう。




    また、東日本大震災後に、濱口梧陵さんの一生を漫画にしたものが作られているのを知る。長文を読むのが苦手な子どもたちも漫画なら次々に読むことができるだろう。早速購入。




    調べていくと、なんと今使われている教科書に濱口梧陵が取り上げれていることを知る。濱口梧陵を取り上げているのは光村図書の5年生。わたしが使っている国語教科書は東京書籍。だから、気づかなかった。早速、光村図書の教科書を書店経由で入手。しっかりと濱口梧陵の足跡をたどっている。わかりやすい。子どもたちに読み聞かせることにする。

    目次/作者・筆者プロフィール 5年 小学校国語│教科書・副読本│光村図書出版

    ラジオで、濱口梧陵さんと縁のある高校で地元のNHKラジオと協力してラジオドラマを作成したという。ちょうど放送される直前にそれを知る。録音する。聞いてみると、将来に悩む女子高生のところに濱口梧陵が時を超えてやってくる。その後、女子高生が濱口梧陵の時代にタイムスリップ。濱口梧陵の数々の行動を目の当たりにする。現代に帰って、前向きに生きようとする話であった。うん。これは学習発表会の脚本の大筋として使える。


    そして、最後、ネットで「稲村の火 脚本」と入れて検索してみた。すると、同じ小学校の先生が1年前にご自分で脚本を作られていた。読んでみたら、すごく完成度が高い。小泉八雲の「稲村の火」は津波が来ることを知らせるためにまだ稲の穂がついた稲村に火をつけて村人を守るという話だ。そこで終わっているのだが、実際の濱口梧陵のすごさはその後にある。100年に一度この地域に地震と津波が来ているということを知り、次の100年後をも守れる堤防を作ろうと自ら行動を起こす。役所は何も動いてくれないので、濱口梧陵さんがお金を出して村人を働き手に作っていくわけだ。公共事業ではなく民間事業である。しかも、実際、約100年後に津波に襲われるのだが、濱口梧陵さんがつくった堤防のおかげでこの村は救われる。この方が書いた脚本はしっかりとその堤防を作ったところまで書かれている。
    わたしが一から脚本を作るよりも絶対にいいと思った。
    そこで、この脚本をまずダウンロードし、その後、わたしの地域、学校、学級に合わせるようにして脚本を書いていった。

    脚本「稲むらの火」完成! 脚本その - れもんのらくごっち。 - Yahoo!ブログ

    脚本を書いていくときに気をつけたことは以下の通りである。
    • 第6学年全員、一人一役になるようにする。全員で舞台を作るという意味ではずせないことだった。
    • 7つの場面をまたがって演じる子がいないようにする。場面ごとに同時に練習するようにしたかった。そのためには、場面をまたがって登場する子がいたのではまずい。だから、場面ごとにチームとして子どもたちに伝え、場面をまたがらないように役を作っていった。
    • ナレーションをつくらない。わたしの好みだが、ナレーションを作りたくなかった。ナレーションを担当する子は劇に感情移入することなく、淡々と話すということになりがちである。それじゃ、練習を開始してからずっとどのような立場でいればよいのか。全員が役割をもらい演じるようにしたい。
    • 現代の子どもたちが江戸時代末期の濱口梧陵の時代に行き、優樹をもらってくる話にしたい。
    • 自分が住む福島を意識した話にしたい。
    • 今後の復興につながるような話にしたい。


    さて、脚本はできた。
    どのように子どもたちと共に劇をつくっていったか。
    明日、「その2」ということでその様子をお知らせしたい。

    p.s.
    上の脚本「稲むらの火」完成! 脚本その - れもんのらくごっち。 - Yahoo!ブログから脚本を入手できるかと思いますが、わたしが作成した脚本を参考にしたいという方は連絡いただければお送りします。ただし、ブログを参考にしたので、ほぼ9割、同じ内容であることを事前にお伝えしておきますね。


    コメント
    レモンのらくごっちさんの脚本を使わせてほしいなあと思うのですが、連絡メールがわかりませんでした。
    このコメント欄であべたかルームさんをみつけました。コメントらんがあったのでおたずねすることにしました。あべたかさんの脚本も見せていただけますか。
    • 大西清美
    • 2016/04/12 11:08 AM
    コメントありがとうございます。
    「レモンのらくごっち」さんのブログにジャンプすれば、そちらにコメント等入れられると思います。
    ぜひ、どうぞ。
    • あべたか
    • 2016/04/12 12:48 PM
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